SNS系のAPIを使ってみたいと思い、Instagram APIを申請してみました。少し複雑なので、これから申請される方に少しでも参考になればと手順を記事にしてみました。
この記事は2019年10月13日現在の記事です。この手のプラットフォーマー関連の手続きはどんどんアップデートされますので、作業されるときはアップデートされているかもしれませんが、大きな流れ、考え方は参考になるのではと思います。
まずは、APIの概要と事前準備まで。後半の記事で実際の申請の流れを書いていきます。
それではいってみましょー。
Instagramで利用できるAPIの種類
公式ページを見ると、Instagramに関連するAPIは2種類あるようです。
- Instagram Graph API
- InstagramプラットフォームAPI
ちなみに、Instagramが提供していたInstagram APIは昨年なくなったみたいですね。
Instagram Graph API
Instagram Graph APIとは、InstagramのBusinessアカウントやCreatorアカウントに関連するAPIです。Facebook Graph APIをベースにしたAPIで、InstagramではなくFacebookが提供しています。
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Facebookログインを使ったInstagram API - Instagramプラットフォーム - ドキュメンテーション - Meta for Developers
Facebookログインを使ったInstagram APIについて説明します
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InstagramプラットフォームAPI
「BusinessアカウントでもCreatorアカウントでもないInstagramユーザー向けのアプリをビルドしている場合」はこちらを使用します。このAPIはFacebookではなく、Instagramが提供しているようですね。
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Instagramプラットフォーム - ドキュメンテーション - Meta for Developers
MetaのInstagramプラットフォームは、ビジネスがInstagramユーザーとやり取りしやすくなるツールを提供しています。
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そもそも、Instagram Graph APIってどんなことができるの?
そもそもInstagram Graph APIってどんなことができるのでしょうか。Instagram Graph APIは下記のサブAPIで構成されていますので、各サブAPIごとに概要を簡単に見ていきましょう。
- Business Discovery API
- Content Publishing API
- Comment Moderation API
- Hashtag Search API
- Insights API
- Mentions API
- Webhooks for Instagram
Business Discovery API
Business Discovery APIを使うと、以下のような情報を取得できます。
- フォロワーの数
- メディア・オブジェクトの数
メディア・オブジェクトというのは、Instagramの写真、動画、ストーリー、アルバムのことです。なお、メディアオブジェクトを取得する際に、コメントやLikeの数も取得することができます。
Content Publishing API
Content Publishing APIを使うと、IGユーザ(Instagram BusinessアカウントとInstagram Creatorアカウント)の「IGメディアオブジェクト」を取得できます。「IGメディアオブジェクト」とは、Instagramの写真、動画、ストーリー、アルバムのことを言います。
このAPIを使うと、例えば・・・
- 写真を投稿する
- 他のユーザーをして写真を投稿
- 位置情報を付加して写真を投稿
- 動画を投稿する
上記のようなことができるようになります。
Comment Moderation API
Comment Moderation APIは、コメントに関するAPIです。こちらもIGユーザ(Instagram BusinessアカウントとInstagram Creatorアカウント)の投稿に関するコメントが対象です。
このAPIを使うと、例えば・・・
- コメントへの返信
- コメントの削除
- コメントの表示・非表示切り替え
上記のようなことができるようになります。
Hashtag Search API
Hashtag Search APIは、特定のハッシュタグに紐づく写真や動画を探す機能を提供するAPIです。ただし、7日間で最大30個のハッシュタグしか取得できないなど、いくつかの制限があります。
Insights API
Insights APIは、IGユーザ(Instagram BusinessアカウントとInstagram Creatorアカウント)とIGユーザのIGメディアに関する「インサイト」の情報を得ることができます。
「インサイト」には、リーチ、シェアされた数、保存された数、エンゲージメント数などの投稿に関するインサイト情報やプロフィールの閲覧数などが含まれています。
Mentions API
Mentions APIは、IGユーザ(Instagram BusinessアカウントとInstagram Creatorアカウント)がタグされたり、メンションされたキャプション、コメント、メディアなどに関するAPIです。
Webhooks for Instagram
Webhooks for Instagramは、これまで説明したAPIとは少し毛色がかわったものです。具体的には、Webhooks for Instagramを利用すると各種の通知をリアルタイムで受けることができるようになります。
Instagram Graph APIを申請する際に事前準備が必要なもの
Instagram Graph APIを申請するには、まず下記の3つを準備しておきましょう。
- Instagramアカウント(BusinessアカウントかCreatorアカウント)
- Facebookページ
- Facebook Developer アカウント
Instagramアカウント(BusinessアカウントかCreatorアカウント)
私は、別の機会にBusinessアカウントを作っていました。まだの方は、ferretの記事など参考になるかも。
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Instagramプロアカウント(旧ビジネスアカウント)の作り方|ferret
Instagramで企業アカウント運用を始めるにあたって、はじめに行うのがアカウント開設です。ビジネス用のアカウントとはどのようなものなのか、その概要や登録の方法などを紹介します。
続きを見る
Facebookページ
Facebookページは、主にビジネス用のポータルサイトのようなイメージだと理解しています。会社や事業がなくても作れますのでご安心を。
Facebookページの作り方ですが、この辺りの記事は情報が古くないので、参考になると思います。
Facebook Developer アカウント
私は、WordPressのブログでFB連携するためにすでに作っていました。登録されていない方は、この辺の記事を参考にご準備ください。
前編はここまで。
それでは、後編で実際のAPI申請の流れを追っていきましょう。